国内で最も流通しているヤマトシジミとは?

ヤマトシジミの栄養

ヤマトシジミは、安価で味もよく、日本国内で最も流通しているシジミです。生鮮食品としてスーパーで売られ、味噌汁の具としてもおなじみです。夏が旬のヤマトシジミは、「土用シジミ」とも呼ばれています。
シジミの栄養素であるタウリンやオルニチンが肝臓の働きを助け、二日酔いの対策にも良いとされています。他にも、ビタミンB12やビタミンB1、鉄分やカルシウムなどのミネラルも豊富に含み、貧血の改善や疲労回復、皮膚や骨を健康に保つために欠かせない栄養素です。

ヤマトシジミの特徴

シジミ科に属する二枚貝のヤマトシジミの色は、光沢のある茶褐色ですが、成長するにつれて黒味を帯びます。生息する環境によっても違いが見られ、泥質で育ったシジミは、硫黄と鉄分が化学変化を起こし、貝殻表面に酸化鉄が作られるため黒くなると言われています。砂質で成長したシジミの貝殻は化学変化が起こらないため、茶褐色の状態を保ちます。

ヤマトシジミの成長

ヤマトシジミは、淡水と海水が混ざる汽水域の砂礫底や干潟などに生息し、河川から注がれる豊富な栄養と、太陽のエネルギーによって成長した植物プランクトンを餌にしています。
厚みがあり、丸みのある正三角形で、成長すると2cmほどの大きさに成長し、寿命は10年以上ともいわれています。
ヤマトシジミは、砂礫を掘りおこして窒素を拡散させます。その結果、植物プランクトンの増殖を助け、水や水底を浄化する働きがあります。
水温の高い夏は砂礫の表層で、成長や産卵などの代謝活動を行いますが、水温が低いじきになると、砂の中に潜り、代謝活動を最低限に抑えて越冬します。
地域や水温にもよりますが、ヤマトシジミは7月頃から9月に産卵期を迎え、雄と雌は水中で放卵・放精して受精します。成熟した雌になると一度に約10万個以上の卵を抱えます。

ヤマトシジミの産地

シジミは日本国内の内水面漁業(湖沼や河川などの淡水漁業)における、トップクラスの漁獲量を占める重要な水産資源です。そのなかでもヤマトシジミは、日本国内で獲れるシジミの約99%を占めています。主な産地としては、島根県の宍道湖や神西湖、千葉県の利根川河口、青森県の十三湖、小川原湖、茨城県の涸沼、北海道の天塩川河口域、網走湖、三重県の木曽川河口が有名です。
他にも東京や大阪、四国、九州などの日本各地で漁獲され、市場に流通しています。
環境破壊や汚染の影響を受けやすい汽水域に生息するため、半世紀ほど前まで5~6万トンあった捕獲量は、現在1万トン程度にまで減退しています。漁獲量に反比例し、シジミのもつ栄養価には健康食品としての人気が高まり、市場の流通価格は上昇しています。近年では、国産のシジミだけではまかなえないため、中国や韓国、ロシアからの輸入が増加し、加工食品の製造に利用されています。

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